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 2012/9/8
 竹島=独島問題入門 日本外務省『竹島』批判  amazon
編・著者  内藤正中/著
出版社  新幹社
出版年月  2008/10
ページ数  66 
判型  20.6 x 14.4 x 0.8 cm
税込定価  840円 
 出版社のブログに、「日韓の領土問題の背景を知るための必読書。韓国側の主張を知って竹島問題を考えてみませんか。」とあるように、竹島(独島)問題について、韓国側の立場から外務省の「パンフレット」を批判した小冊子です。
 当然ながら、アマゾンのカスタマーレビューで酷評されていますが、感情的な攻撃が目立ち、書評としては参考とはなりません。
 本書は、外務省のパンフレットに対する反論となっているため、一般向けの読みやすさを意識して、大きめの活字を使った簡潔な記述で、ページ数も66ページに抑えられています。2時間もあれば読了できるでしょう。
 外務省のパンフレットは、ホームページで公開されているので、読み比べてみると、いっそう理解が深まります。外務省のパンフレットは、都合の悪い事実は、省略したり説明を端折ったりしている部分もないとはいえない(それは双方について言えることでしょうが)ので、若干分かりにくいところもあります。たとえば、竹島一件で、幕府はどうしてあっさりと引き下がったのかということなど、本書を参考にすれば、すっきり合点がいきました。
 竹島問題を考える上で、韓国側の言い分をまず聞いてみようではないか、と考える人には一読に値する一冊だと思います。