出版社のサイトでは、本書を「NHK大河ドラマ50年史をふたりの歴史作家が読み解く」と紹介しています。
大河ドラマ「平清盛」は、平均視聴率12%でした。これは「花燃ゆ」と並んで歴代で最も低い数字です( 図録▽NHK大河ドラマの平均視聴率の推移)。 平清盛=悪役というイメージが災いしたとも考えられますが、1972年放送の「新・平家物語」は、まずまずの視聴率でした。 Audience Rating TV 〜ドラマ視聴率〜と 竜馬がゆく(NHK大河ドラマ)-Wikipediaのデータをもとに、過去の大河ドラマの初回視聴率と平均視聴率、その差(下落幅)を調べてみると次のようになりました。赤字は上昇幅を示しています。
大河ドラマの放送回数は民放ドラマの4倍ありますから、4%下落にとどまればまずまずと考えられます。「平清盛」は、5.29%下落ですから(番組内容の評価は意見の分かれるところでしょうが)、視聴者の受けはあまり良くなかったようです(私自身は、大河ドラマはほとんど見ていないので、番組の良し悪しを判断できる立場ではありませんが)。 ただし、「新選組!」は約10%も下落しています。もっとも、最初の2回の視聴率があまりに高過ぎただけで、全体的には平均的な視聴率を維持しています。逆に「篤姫」は初回の視聴率はそれほど高くはありませんでしたが、回を追うごとに視聴率が上がるという珍しい成功例です。 これまで、歴代の大河ドラマの平均視聴率は、徐々に低下しながらも、一気に回復しさらにその後、徐々に低下するというパターンを繰り返していますが( 図録▽NHK大河ドラマの平均視聴率の推移)、最近では20%を超えることは難しくなっています。 とはいうものの、視聴率12%でも、1200万人が見ているとしたら巨大な人数です。そのうち1割でも、清盛に関する歴史書を買ってくれれば、かなりの売上が期待できます。大河ドラマで取り上げてくれれば、その関連書籍を出している出版社にとって、大きなビジネスチャンスとなると言えそうです。 大河ドラマな視聴率が低下傾向にあるといわれています。特に最近は、「平清盛」「花燃ゆ」が平均視聴率12%で、最低記録を更新しています(図録▽NHK大河ドラマの平均視聴率の推移)。 「花燃ゆ」は「疑惑」がマイナスに作用したものと思われます。平清盛=悪役というイメージが災いしたとも考えられますが、1972年放送の「新・平家物語」は、まずまずの視聴率でした。 Audience Rating TV 〜ドラマ視聴率〜と竜馬がゆく(NHK大河ドラマ)-Wikipediaのデータをもとに、過去の大河ドラマの初回視聴率と平均視聴率、その差(下落幅、赤字は上昇幅)を調べてみると次のようになりました。
大河ドラマの放送回数は民放ドラマの4倍ありますから、4%下落にとどまればまずまずと考えられます。「平清盛」は、5.29%下落ですから(番組内容の評価は意見の分かれるところでしょうが)、視聴者の受けはあまり良くなかったようです。「八重の桜」は、それよりもさらに大きく、6.72%下落しているのに対し、「花燃ゆ」は、4.7%下落と意外に健闘しています。 一方、「新選組!」は約10%も下落しています。もっとも、最初の2回の視聴率があまりに高過ぎただけで、全体的には平均的な視聴率を維持しています。逆に「篤姫」は初回の視聴率はそれほど高くはありませんでしたが、回を追うごとに視聴率が上がるという珍しい成功例です。 これまで、歴代の大河ドラマの平均視聴率は、徐々に低下しながらも、一気に回復しさらにその後、徐々に低下するというパターンを繰り返していますが(図録▽NHK大河ドラマの平均視聴率の推移)、最近では20%を超えることは難しくなっています。 ただし、次のように、総世帯視聴率(Households Using Television、テレビをつけている世帯)は、長期的に低下傾向にあります( 主要テレビ局の複数年に渡る視聴率推移をグラフ化してみる(最新))。つまり、パイ全体が小さくなっていますから、NHKの取り分も小さくなっているといえます。さらに、この数年、裏番組の「イッテQ」が、20%を超える高視聴率をたたき出しているため(日テレ『イッテQ』はなぜここまで強いのか? その緻密な戦略と計算 )、大河ドラマがそれに食われる形になっています。現状では、大河ドラマが平均視聴率20%を超えるのは極めて困難な状況となっています。 もっとも、大河ドラマは、地上派よりも2時間早く、BSプレミアムで午後6時から放送しています(大河ドラマ『真田丸』が自己ワースト視聴率更新も、NHKが慌てないワケ)。BSプレミアムの視聴率が3〜4%だとして、地上派の平均視聴率にそれを加算すると、「真田丸」や「軍師官兵衛」の総合視聴率は20%近くになります。これは、10年前と比べて、遜色のない数字です。 テレビ離れが進む中で、大河ドラマは、意外と健闘していると言えなくもありません。
|