著者は、本書を執筆するに至った経緯を次のように説明しています(1ページ)。すなわち、伏見地震の歴史資料を調べているときに、死者に明国人が含まれていることが分かり、そのことから、文禄の役、講和使節、慶長の役へと興味の対象が広がったようです。
その意味で、本書で小西行長がどのように描かれているのか興味があったのですが、行長の経歴や人物像についてはほとんど触れていません。また、沈惟敬についても、その経歴や人物像についてはほとんど触れていません。「小西行長と沈惟敬」というタイトルから想像したのとは少し違った内容であるように思われます。 |