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 Apple vs MicroSoft 熱いバトル(2)
2017/5/4(2020/7/10改定) 
●Windowsは、マッキントッシュを真似した?   
 茂木氏は「MSDOS や Windows は大嫌い」と両者を一括(くく)りにして批判しています。しかし、MSDOS はCUI(コマンド入力による操作)であるのに対し、Windows はGUI (プログラム画面上のアイコンによる操作)であるという違いがあります。
 特にWindowsは、マッキントッシュを意識しそれを真似たデザインとなっており、GUIの採用をめぐっては、「1990年には、WINDOWS3.0の供給を開始して本格展開しようとした時期に、アップルがマイクロソフトに対してGUIの著作権侵害を訴えるという対応に出た」(【IT】アップルとマイクロソフトのGUI著作権訴訟の歴史的意味―スティーブ・ジョブズ氏の死去で思い出したこと(2011-10-17))ということです。
 つまり、デザインの良さや使い易さといったものには、マイクロソフトも注目しており、アップル製品のそのような特長を真似したとして訴訟になっているのです。
 もちろん、具体的な操作方法は機種ごとに異なりますから、Appleの機種に慣れた人にとって、Windowsは使いにくいと感じられるかもしれませんが、それは多分に慣れが影響するように思われます。

GUIはアップルの創作ではなかった
 ところで、茂木氏はアップル社製品(アイフォン?)の「ユーザーインターフェイス」(GUI?)を絶賛していますが、4-4 マイクロソフトvsアップル | 進化戦略研究会によると、「マックよりも先にゼロックスではスターというGUI環境のパソコンが開発されていたからです。アップルもマイクロソフトもゼロックスのPARC研究所から優秀な人材を引き抜いています」ということですから、GUIはアップルの創作ではなかったようです。そして、「実は1989年にゼロックスもリサとマックのユーザインタフェースに関してアップルを告訴しています」ということです。
 「あらゆる機能をアイコンなどのGUIで表示し、マウスで指示する」という現在のパソコンの原型はゼロックス・パロアルト研究所が開発し、1984年アップルがマッキントッシュ(Classic Mac OS)で実用化しました(祝 Macintosh 30周年!! 初代Macの驚くべきテクノロジー|Mac)。
 一方、マイクロソフトのMS-DOSは、CUIしか使えなくて機能的にはかなり見劣りのするものでしたが、IBM以外のメーカーにも提供され、いわゆる互換機を増やして行きます。1985年、マイクロソフトもGUIを採用したWindows1.0を発売しますが、「Macintoshiと比べるに値しないほど使い勝手が悪く、デザインも洗練されていなかった」(パソコンパーツの歴史 Windowsの歴史)ということです。その後、マッキントッシュを参考に改良を重ね、1992年に Windows 3.1、1995年には  Windows 95 を発売し、ようやくマッキントッシュの水準に追いつきます。

販売ではWindowsの圧勝 
 このように、マッキントッシュは機能的には、IBM互換機よりも格段に優れていましたが、次のように販売面では劣勢で、Windows 95 を発売後はその差は開く一方でした(WindowsとMacのシェア、27年間の推移を比較したデータが話題に | マイナビニュース)。現在でも、PCオペレーティングシステムの分野では、Windowsが圧倒的シェアを占めています。