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 ウェブぺージと著作権(4)リンクに許可は必要か
2020/7/10改定 
●著作権侵害とはならないし、許諾も不要
 リンクを張ることは、著作権侵害とはならないし、許諾も不要です。
 デジタル・ネットワーク社会と著作権では、その理由を次のように、明快かつ的確に説明しています。
結論を先にいえば、リンクを張ることは、単に別のホームページに行けること、そしてそのホームページの中にある情報にたどり着けることを指示するに止まり、その情報をみずから複製したり送信したりするわけではないので、著作権侵害とはならないというべきでしょう。
 
「リンクを張る際には当方に申し出てください」とか、「リンクを張るには当方の許諾が必要です」などの文言が付されている場合がありますが、このような文言は道義的にはともかく、法律的には意味のないものと考えて差し支えありません。ホームページに情報を載せるということは、その情報がネットワークによって世界中に伝達されることを意味しており、そのことはホームページの作成者自身覚悟しているとみるべきだからです。リンクを張られて困るような情報ははじめからホームページには載せるべきではなく、また載せる場合であっても、ある特定の人に対してのみ知らせようと考えているときは、ロック装置を施してパスワードを入力しなければ見られないようにしておけばよいだけのことではないでしょうか。
 価格.comのクチコミ掲示板では、一昔前には「リンクを張るのは怪しからん」という投稿もあったようですが、もはや過去の話になってしまいました。

無許可でリンクを張れば損害賠償を請求?!
 日本経済新聞は「電子版」へのリンクについて、以前に、次のようなリンクポリシーをホームページ上に掲載して物議をかもしました。
 
 この記述によれば、@フロントページや専門サイトのトップページへのリンクは許可が必要、A個別記事へのリンクは禁止する、B無許可でリンクを張れば損害賠償を請求する、ということになります。
 さすがに、このリンクポリシーは、現在では次のように変更されています(日本経済新聞 ヘルプセンター)。リンクの許可は不要となり、損害賠償請求の項目も削除されています。
 禁止されている項目は、引用とはならない無断転載として、著作権の侵害となるものを、列挙したものといえます。