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 2019参院選、護憲勢力が微増
2019/7/22 
 2019年と2016年の参議院選挙について、比例区の各党得票率データ(2019年は読売新聞2016年はNHKの各サイトから引用、読売新聞のデータは開票率99%)を比較すると、次のようになりました。 
2019 2016
改憲 自民 35.3 58.1 自民 35.9 60.9
    こころ 1.3
    改革 1.0
公明 13.0 公明 13.5
維新 9.8 維新 9.2
N国 1.9 1.9
護憲 国民 6.9 38.1 民進 21.0 36.3
立民 15.8
れいわ 4.5 生活 1.9
社民 2.0 社民 2.7
共産 8.9 共産 10.7
 NHKから国民を守る党(N国)は、「NHKから国民を守る」「NHKをぶっ壊す!」としか言っていないので、憲法改正についての姿勢は不明です。代表の立花孝志氏は、北方領土をめぐり戦争に言及した丸山穂高衆院議員に入党を呼びかける考えを示していますが(N国・立花氏、丸山議員に入党呼びかける考え 比例当確)、NHKに楯突こうという人が、易々と安倍首相の誘いに乗るとも思えません。また、N国の支持者が憲法問題についてどのような考え方を持っているのかを確認することも困難です。ということで、憲法問題については、N国は中立と扱いました。
 憲法問題について、両陣営の各党比例区得票率を合算すると、2019年は2016年に比べて、護憲勢力が微増、改憲勢力が微減しています。
 護憲陣営では、立憲民主党と国民民主党(旧自由党を含む)の得票率を合算すると、分裂前より2%近く増えています。れいわ新撰組は小沢一郎グループと決別することにより、大幅に支持を拡大しました。一方、社会民主党と共産党は、その割を食う形で支持を減らしています。
 改憲陣営では、自民党と公明党が微減、日本維新の会が微増です。
 改憲勢力支持者と護憲勢力支持者の比率が3対2という構図は、55年体制以来ずっと変わっていないのかもしれません。ただし、衆院小選挙区や参院1人区が自公に有利な制度であるため、議席比は2対1に近くになっています。
 参院1人区では野党共闘が定着したため、改憲勢力は議席3分の2以上を維持できなくなりました。衆院小選挙区でも大都市部で野党共闘が定着すれば、改憲勢力は衆院でも議席3分の2以上を維持できなくなるかもしれません。